うさぎの月見や十五夜、餅つきする意味や由来とは?月に帰るのはなぜ?
「お月様にはうさぎがいて、餅つきをしているよ」
そんなお話を聞いたことは、ありませんか?
小さい頃から、なんとなく知っていた方も多いと思います。
なぜ月にうさぎがいるのか、餅つきをしているのはなぜなのか?
今回はその由来と他の国にある言い伝えも、
ご紹介していきます!
うさぎが月にいる、という由来は?
まずは、有名どころからご紹介します。
インド 仏教神話より
猿・狐・兎が見つけました。
普段から、善い行いをしようと話し合っていた3匹は、
老人に食べ物を与えることにしました。
猿は、木に登って、木の実や果物をを集めました。
狐は、川から魚を捕りました。
兎だけが、どんなに頑張っても、なにも用意できません。
「火をおこしてください…」
兎は猿と狐に頼みます。
「私は、食べ物を取ることができません。どうぞ、私の身を食べてください」
そう言うと、兎は火の中に飛び込みました。
それを見た老人は、本来の帝釈天の姿に戻ります。
「お前たちの善い行いは、しっかりと見届けた。
今度生まれ変わる時は、人間にしてあげよう。」
そして帝釈天は、兎の慈悲行為を哀れに思い、
後世まで伝えるために、月に昇らせたといいます。
メキシコの民話より
日本から遠く離れたメキシコの地でも、
月に兎が見えるという言い伝えがあります。
長時間歩いたため、激しい飢えと疲労に襲われます。
近くで草を食べていた兎が、
「よかったら、この草をどうぞ」
と言いますが、ケツァルコアトル神は、
人間は草は食べないと断ります。
「それでは…私はただの兎ですが、私を食べて、生きてください」
と、兎は言いました。
ケツァルコアトル神は、兎の気持ちに感謝し、
兎を手に取り、高く上げます。
月に届くほど差し上げたので、
月に兎の形がつきました。
ケツァルコアトル神は兎を地上に下ろし、
「おまえはただの兎だが、光の中にお前の姿がある。
人々はそれを見て、お前のことを思いだすよ」
と言いました。
中国の言い伝えより
中国では、月と兎にまつわる言い伝えは、
たくさんの種類があります。
ほとんどに『嫦娥』という女性が登場します。
嫦娥と兎が一緒に月にいる、
嫦娥が兎に変身させられて月へ行った、など。
不老不死の薬を、兎が月で作っているという伝説も、
多数あります。
月の満ち欠けが不老不死を象徴しているため、
という説もあります。
この『月で、杵を持ち、不老不死の薬を作る兎』が、
日本に伝わってから
『月で、杵を持ち、餅つきをしている兎』に変化したようです。
一説では、『望月(もちづき)』という満月を表す言葉が、
『餅つき』に変化したとも言われています。
日本では、不老不死の薬よりも、お餅の方が馴染み深いですね。
可愛い変化だと思いませんか?(^-^)
月へ帰ったうさぎ達
うちで飼っていたうさぎとお別れした時、
私は、「お月様に帰った」と言っています。
無意識に言っていましたが、うさ飼いさんたちは自然と、
そう表現するようです。
ご紹介した言い伝えのように、
月とうさぎが結びついているからです。
お別れは、悲しく、辛いです。
4代目の子が帰ったことは、まだ乗り越えることができません。
しかし、空を見上げて、月が見えると、
「うさぎたち、元気にしてるかな」
「仲良くしてるかな」
「餅つきしてるかな」
と、一緒に暮らしてくれたうさぎ達に、思いを馳せることができます。
月とうさぎが結びついている言い伝えのおかげで、
「あそこに居るかな」と思うことができ、
月をみるたび思い出すことができます。
童謡による刷り込み!?
「うさぎ=月」と認識する最初のきっかけは、
おそらくこの童謡からではないでしょうか。
大人になってから聴く機会がなく、
忘れていたのですが…すごくシンプルな歌ですね!
うさぎが、月を見て喜んで跳ねている光景が想像できます。
ところで『十五夜』とは、何のことだかご存知ですか?
陰暦の、15日の夜のことなんです。
そして特に、陰暦8月15日のことを『中秋の名月』というのです。
まとめ
今回は月と兎にまつわる言い伝えについて
ご紹介しました。
伝説の兎たちは、けなげな子が多いですね!
簡単にまとめると、
- インドの仏教神話では、兎は自分の身を人間に差し出した。
- メキシコの民話でも、自分を食べてくださいと言った。
- 中国の伝説では、不老不死の薬を作っていたりする。
- 不老不死の薬が、日本ではお餅になった。
となります。
満月を見て、献身的な伝説兎さんに思いを馳せますか?
それとも、楽しそうにお餅をついている兎さん?
今度の満月の日は、お月見なんていかがでしょうか♪
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